更新日:2020年8月4日
日時:令和2年8月3日(月曜日)15時00分~15時27分
場所:知事会議室
(知事)
県内で新たに96人目から99人目となる4名の陽性が確認をされましたので公表させていただきます。なお、この4名の方につきましては新規の事例ではございません。全員この25事例目の関係の濃厚接触者の方々となります。感染が確認された方に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。また、一日も早いご回復を祈念させていただきます。
まず、検査の状況ですけれども、昨日のウイルス検査では、今申し上げた25事例目、こちらの関係が19件ございました。そのうちの4件が陽性確認ということでございます。そして26事例目、こちらの関係者が4件、そして医師から要請のあった新規が3件。こちらの方は全員陰性でございます。合計26件を実施した結果、昨日の夜4件の陽性が確認されたということでございます。昨日中にそれぞれご本人と連絡を取りまして、今後の治療内容等を説明させていただくとともに、保健所の調査への協力を依頼しております。ご本人の意向やプライバシーに十分配慮した上で、現在把握している内容をできる限り公表させていただきたいと思います。
まず25事例目ですが、これはクラスターではないんですけども、県内の感染者が7名となりましたことから整理して説明をさせていただきます。国の基準でクラスターというのは、一つの事例で5名以上となった場合という規定になっています。その中のご家族というのはカウントされないということで、この場合、ここ(7月23日から24日に松山で交遊・会食された方々の感染者)が5人だとクラスターになるんですけども、クラスターという対象にはなりません。ただ、これが全体像になりますので、これに従って説明をさせていただきたいと思います。
まず大阪から来県された方、この方は大阪の方で陽性確認された方であります。この方と松山市内(で交遊・会食された)愛媛県民の若い方々5人が行動を共にしていたわけでありますが、そのうちの2人は陰性が確認されています。そしてA、Bこの2人は同居でございます。学生さんですね。そして会社員のC。いずれも20代の3人A、B、Cが確認をされました。昨日までに、この関係の検査は5名全員の検査が完了しておりまして、公表済みのA、B、Cの方が陽性、残る2人が陰性ということでございます。A、Bの濃厚接触者は、AとBの共通の同居の方が3人いらっしゃいまして、この3名およびAの方はほとんど自宅にいらっしゃいましたけども、Bの方は1日だけアルバイトに出られていますが、ここでの勤務先の濃厚接触者が1名いらっしゃいました。この同居家族、Bの方の勤務先の方々は全員陰性が確認されております。そしてAの方は学校に行っていませんが、Bの方は1日学校に行かれていまして、その時に同じ教室では、学校の配慮もあって席は空けていた、換気も十分、マスクも全員着用ということで、保健所の調査で濃厚接触者に当たる方はいなかったんですけども、念のためこのBの方が教室で座っていた周辺の方は、席を空けておりましたけども、周辺の方が昨日までに9名全員の検体を採取し、調査しましたところ全員陰性でございました。もうひとかた、どうやら席が近かった方がいらっしゃるので、(パネルの)この灰色の方はさらに追加でこれから検査を行います。この方がもし陰性でありましたら、教室関係の周辺の方、全員が陰性ということになります。
次にCの方でございます。Cの方につきましては、発表させていただきましたとおり、同居の方が8名いらっしゃいました。(パネルの)この赤い囲みがその同居の方々の状況でございます。昨日の検査で、D、E、F、G、一部症状が出ていたということもお話しさせていただきましたが、D、E、F、Gの4名の方の陽性判定が出ました。残り4名の方は全員陰性が確認されております。そこで(陽性判定が出た)この4名の方々(の行動歴等)を今追いかけ始めています。まず、Cの方は1日勤務に出られていますので、まず(パネルの)こちらの枠、この方については勤務先の方、濃厚接触者1名認定しましたので、今日、先ほどと同じように(パネルの○が)灰色になっています。今日検査をする予定になっています。そしてEの方につきましては、これ実はこの方々(D、E、F、G)とお一人だけご家族じゃない方が食事を共にされています。この方の検査も今日行うことになっています。ですから、この方は全員と共通した生活上の接触のあった方。そしてGの方につきましては、勤務をされている方でいらっしゃいまして、こちらの勤務先、この方々も9人濃厚接触者として判定し、今日、検査を行うこととしております。そしてここにもう1人、Eの方が個別に接触した生活上の接触があった方が1名いらっしゃいますので、この方も今日、検査を実施する予定でございます。(パネルの)この灰色の部分が速やかに濃厚接触者と認定して、この方(Bの方と大学で席が近かった方で、今回追加で検査する方)は濃厚接触者でありませんが、念のためということですけども、今日検査する方々の表になっております。
それでは、昨日の検査で陽性が確認されたD、E、F、Gそれぞれ個別に説明をさせていただきます。
まず、パネルのDの方でございます。感染者の概要でございますが、Cの方のご家族ですね。今から説明するのは全員ご家族でございますが、Dの方は90代の男性でございます。住所地は松山市で、職業は無職の方でございます。30日に体調不良となりまして、31日に医療機関を受診されています。ご高齢でありますことから、医師の判断により昨日、既に県内の指定医療機関に入院していただいております。本日、肺炎症状が確認されているところでございます。ご回復を心からお祈り申し上げたいと思います。Dの方はほとんど他に接触はありません。家族だけです。
次にEの方でございますが、この方は70代の男性、住所地は松山市、職業は団体職員の方でございます。1日に37度台の発熱があったそうです。その日の朝はまだ発熱していなかったんですね。その時点で職場に出られたそうなんですが、マスクは着用していたそうです。接触状況につきましては、現在保健所の方で調査中でございます。症状は軽症でありますが、医師の判断によりまして、本日午前中に県内の指定医療機関に入院をしていただいております。先ほど申し上げましたように、現在の保健所の調査では、この方にはお一人、生活上の接触のあった方がいらっしゃいまして、濃厚接触者として確認しています。この方は既に自宅待機と健康観察を依頼し、受け入れていただいているところでございます。なお、この方は無症状でございます。
次にFの方でございます。この方は60代女性の方でございます。職業は無職の方です。症状等でございますが、1日に38度の発熱があったそうで、症状は軽症でありますが、医師の判断により、本日午前中に県内の指定医療機関に入院していただいております。現時点でこの方の濃厚接触者はDの方と同様に確認されておりません。無職でご自宅が中心ということでございます。
次に99人目Gの方でございます。この方は30代の女性の方で、職業は会社員、全員住所地は同じですから松山市です。会社員の方です。昨日に37度2分程度の微熱と軽症でありましたが、医師の判断によりまして、本日午前中に指定医療機関に入院をしていただいております。それまで特段の症状がなかったそうなので、31日までは出勤をされていたそうです。なお、接客等の多人数との接触を伴う仕事ではないとのことでございます。保健所の調査では現時点で濃厚接触者として、先ほど申し上げた勤務先の9名の方を確認しておりまして、全員保健所から自宅待機と健康観察を依頼し、受け入れていただいているところでございます。この方々は全員無症状の報告が入っております。また、同居するご家族全員の共通の一緒に食事を共にされた方がここにお一人いらっしゃいます。知人1人。この方も保健所から自宅待機と健康観察を依頼して受け入れていただいています。この方も症状はなく無症状だそうでございます。
以上、今回確認された4名の方は、いずれもここ2週間県外の滞在歴はないそうでございます。全員ございません。発症日から考えると、同居するこの最初のCの方から家庭内で感染した可能性が高いのではないかと推測されます。以上で25事例目の公表とさせていただきます。
それでは、他の事例の進捗状況について報告をさせていただきます。まず24事例目、大阪に行かれた方ですね。保健所の調査において、90人目および93人目の方の濃厚接触者として、会社の同僚1名、同じ部屋で仕事をされていた方、それから出入り業者1名が確認されましたので、本日検査予定でございます。この方にも現在症状はないそうでございます。なお、本日会社側が、従業員さんの感染をホームページで公表されておりますので、(詳細は)そちらを取材していただけたらというふうに思います。
次に26事例目でございます。松山市の70代の男性の方でございますが、関係者の調査および検査は終了しました。こちらはご家族全員、陰性でございました。赤丸ということでPCR検査も終了ということになります。濃厚接触者の方の健康観察期間のみとなり、囲い込みは完了したということでございます。ただし、この事例はこれまでもいくつかありましたけれども、感染者の行動歴では県外への移動、そしてまた、来県者との接触が確認されておりません。すなわち、感染経路が特定されているわけではないケースでございます。このようなケース、他県でも家族以外との接触履歴がない方の感染が確認され始めておりまして、全国的な感染状況を見れば、県内でも感染リスクはあり得ることから、県民の皆さんが個々に油断することなく、感染回避行動を引き続き習慣化していただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
全国的に見ると、20代、30代の若い世代の感染者が多く確認されており、その感染が家庭内や職場内で拡大している事例が多く報告をされているのはご案内のとおりでございます。若い世代の方々は、新型コロナに感染しても無症状あるいは軽症である場合が多いこともありまして、ご自身の感染リスクは当然なんですけれども、やはり周囲への影響、家庭内や職場に知らず知らずにうつしてしまうといったリスクが大きいということ、これを十分に分かっていただきたいと思います。感染拡大地域を訪れたり、あるいは感染拡大地域から来られた人と会ったりすることは、それはすなわち感染リスクを高めることになります。この夏、それを行う必要があるのかないのか。緊急性や必要性について、それぞれ県民の皆さん、特に若い世代の方はいま一度考えていただきたいと思います。そして冷静な判断と慎重な行動をお願いしたいと思います。
なお、この呼び掛けは、決して今回の感染事例を取り上げて批判しているものではございません。誰でもが感染する可能性がある状況なので、本当に感染者を特定したり、攻撃したり、中傷、誹謗(ひぼう)したりする行為は絶対に行わないでいただきたいと思います。無責任な情報拡散、あおり、こういったことはプラスの面は何もありません。また、あら探しのように個人を特定しようとするSNS上でのやり取り。こういった情報発信は広がれば広がるほど、感染者の協力が得られにくくなる。保健所の調査の妨げになるということ。いわばそういった行為が感染を広げることに加担しているということに結び付いていることを、発信する方はぜひ自覚をしていただきたいと思います。これは特にはっきり申し上げます。悪質なケースは法律に触れる可能性があります。そのことを、十分に気を付けていただきたいと思います。
繰り返しお伝えしますが、避けなければならないのは若年層から高齢者や基礎疾患のある方々など、重症化リスクの高い方々に感染が広がることでございます。ご家族との同居の有無に関わらず、行動範囲の広い若者から周囲に感染が広がることだけは何とか食い止めなければなりません。本当にそういう意味で、夏休みやお盆期間は、帰省や同窓会や旅行、このことについてもう一度考えて、大丈夫かどうか実践に移していただきたいと思います。
今後とも各事例での状況をはじめ、本当に許される範囲でプライバシーにも十分配慮しながら情報を発信してまいりますので、県民の皆さん、コロナを正しく恐れて、やはり回避行動をそれぞれが行っていただくこと、ここに注力していただきますようどうぞよろしくお願い申し上げます。以上です。
(あいテレビ)
まだ検査待ちの方がいますし全体像が見えていないが、70代の男性の方が特に言われたように感染源も分からないというケースもある。市中感染の広がりというのはどのように見ているのか。
(知事)
感染経路が不明なケースは愛媛県でもこの26事例目になりますが、実はこうしたようなケース、全く同じケースではないですけれども過去にも数件ございます。なかなか特定できないケースが出るのはやむを得ないところもありますが、そこはお医者さんからの依頼のあったPCR検査は全部やっていますので、皆さん一人一人の感染回避行動と、それから医師会との連携の下での検査ということで、しっかりと今後とも緊張感を持って対応していきたいというふうに思います。今の段階では、新規案件はこれ以外は全部陰性が出ていますので、そこまで広がっているというところまではいっていないと思いますけれども、ただ完全に排除できるということでもないわけですから、十分気を付けていただきたいというふうに思います。
(南海放送)
今回、新規の感染者の方の中の70代男性だが、団体職員とあるが、こちらは職業とか所属等は。
(知事)
(お伝えできるのは)そこまでということです。今こちら濃厚接触者がいるか調査をしているところなんですけれども、まだ確定していませんが、比較的(感染が広がることは)なさそうな感じの情報も入っていますが、念のため、さらに詳しく調査をしているところです。
(南海放送)
他県の新規感染者がかなり多くなっているところでは、県独自の緊急事態宣言等も発令されているところもある。愛媛県ではまだ発令されていないので、そこまでの状態ではないという判断なのかもしれないが、そういったものを発令する目安とかというのはどのように考えているか。
(知事)
緊急事態宣言というよりは、県は感染縮小期、感染警戒期等々の指針(愛媛県対新型コロナ防衛戦略)を出していますので、ここが一つのポイントになると思っています。
(あいテレビ)
関連で、自治体によっては、他県では飲食店とかの営業時間の短縮を要請したりするケースも出ているが、愛媛としてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
愛媛はまだそこまでの状況にはなっていないと思っています。もう一つ言えることは愛媛県の独自で行った協力金制度、これが今生きてきているかなというふうに思うんですけれども、他県は休業要請したところに協力金を出すということをほとんどやられてましたが、愛媛県は全くそれとは異なって、飲食店等々を中心に3密回避への対応を行ったところに対しての協力金制度を設けまして、この利用者が飲食関係等だけでも、もう5,000店舗以上になっていますから、早い段階でそうした対応をそれぞれのお店が取っていただいているという状況もございます。そして、これまでの52日間の陽性確認ゼロの状況、それから今回全部とは追いかけられているわけではないんですが、他県からの(ウイルスの)持ち込み、持ち帰りということが中心ですから、今のところそこまでの状況にはないというふうに思っています。
(朝日新聞)
先ほど出た警戒レベルの話になるが、警戒期から縮小期に移行されるときの条件として、入院患者数が概ね10人未満というふうなのが一つの指標としてあった。今日見ると12人ということになっているが、警戒レベルを引き上げることについてどのように考えているか。
(知事)
そうですね。これはまた今、重症等々の状況によって、それぞれの県や国も考え方が変わってきていますので。このあたりも判断しながら、今の段階で引き上げるというふうなことではないような気がしています。しっかりとその辺は見極めながら、必要ありと判断した場合は速やかに(警戒レベルを)上げていきたいというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
現状、重症者数とかは落ち着いている段階だと思うが、感染者が増えているとはいえ、以前とは違って重症者は出ていないということで、現状、感染については数が増えているけれどもそこまでと。
(知事)
そうですね。ただそれをもって警戒を緩めるというわけにいかないので、ただ今は病床もかなり増やしましたので、病床そのものにはまだ余裕がございます。余裕があるのであえて無症状の方も宿泊施設に入っていただくような状況じゃないので、全員病院の方に入っていただける。それでまだ余裕があるということですから、そんなことも変化を見極めながらですね、対応していく必要性があるというふうには思っています。
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