ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツ・コンプレックスで、我々はたくさんの素晴らしい瞬間を目にしてきた。すべてを含めたリストにならないことは確かだ。それでも、ここまでバブル(隔離施設)で我々が見てきたサプライズから10個を選んでみた。
1. デイミアン・リラード
8月8日(日本時間9日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦で敗れてから、デイミアン・リラードはポール・ジョージとパトリック・ベバリーのコメントや揶揄に反応した。1点を追っていた残り18秒、リラードは2本のフリースローを失敗し、さらに同点を狙った3ポイントショットも外している。
ベンチのベバリーはそれを見て笑い、リラードを揶揄し、さらにはジョージと一緒になってソーシャルメディアでもからかい続けた。
これは、悪い一手だった。
翌日のフィラデルフィア・76ers戦で、リラードは2月1日(同2日)以来となる51得点、7アシストを記録して勝利に貢献した。さらに、134-131で勝利した11日(同12日)のダラス・マーベリックス戦では、自己最多タイの61得点、8アシストをマーク。ポートランド・トレイルブレイザーズはウェスタン・カンファレンスの8位となった。
リラードが60得点超をマークしたのは、今季3度目。1シーズンで60得点超を3試合以上達成したのは、ウィルト・チェンバレンに続く史上2人目だ。
134-133と競り勝ち、ブレイザーズがプレイイン・トーナメント進出を決めたブルックリン・ネッツ戦でも、リラードは42得点、12アシストを記録した。第4クォーターには、ハーフコート付近からの3Pも沈めている。
試合後、リラードは『TNT』でクリス・ヘインズ記者に「ここに来た時に言ったよね。時間を無駄にしに来たんじゃない、って」と話した。
「僕たちが求めていたようなチャンスを与えてもらった。僕らはここでそれをする。まだ仕事は終わりじゃない。でも、言ったはずだ。『何のために僕がここにいるか、分かっているだろ』ってね」。
12日(同13日)には、スニーカーマニアとリラードのファンに新たなサプライズも届いた。アディダス社が61得点を記念し、普段は小売価格100ドル(約10700円)ほどのリラードのサインが入ったシューズを、すべて61ドル(約6500円)に値下げしたのだ。
2. 輝くサンズ
NBAシーズン再開直前、『Arizona Republic』でフェニックス・サンズの番記者を務めるデュアン・ランキンは、多くの記者に連絡し、サンズのポストシーズンに向けた展望を我々がどう見ているかを尋ねた。
そこで私が彼に言ったことのひとつが、「あまり期待はしていない。本当の意味で団結して実際に再開するには、バブルで十分な時間を一緒に過ごせなかったからだ」というものだった。
間違いだった。だが、それはもちろんサプライズではない。驚きだったのは、彼らがいかに良いプレイだったかだ。13日(同14日)のマーベリックス戦でも快勝し、シーディングゲームを8戦全勝で終えた。それでもプレイイン・トーナメントに進むことはできなかったが、これからもっと良い時期が訪れることを示唆する以上だった。
デビン・ブッカーがスターなのはすでに知っている。だが、彼はさらにスコアラー、ファシリテーター、プレイメーカー、クラッチパフォーマーとして成長した。守備も向上している。加えて、インサイドでのディアンドレ・エイトン、ウィングでのキャメロン・ジョンソン、ミケル・ブリッジズと、このサンズは今後プレイオフ出場を競うチームだ。モンティ・ウィリアムズ・ヘッドコーチとその指導アプローチが、サンズを輝かしい未来へと導くのに適しているのは明白である。
3. スパーズにとって正しいのは自分を見失わないこと
NBA記録となる23年連続プレイオフ出場が起こりそうになかったことを考え、球団は最初から明白な絵を描いていた。ブリン・フォーブス(大腿四頭筋)、トレイ・ライルズ(虫垂切除)、そしてチームで2番目のスコアラーであるラマーカス・オルドリッジ(肩)と、3人のスターターを失ったスパーズは、社会正義や人種平等の問題への取り組みを続けつつ、若手を育てることを目指してNBAバブルにやって来た。
そして、不思議なことが起きた。彼らが勝ったのだ。
若い成長中の選手たちが、シーディングゲームの最終戦でポストシーズン進出を競う――先月こう言われたら、どんな反応をしていたか問われ、グレッグ・ポポビッチHCは「薬物検査を受けさせていただろうな」と冗談を飛ばした。
それだけ、スパーズの若手たちは良いパフォーマンスだった。20歳の新人ケルドン・ジョンソンを筆頭に、デリック・ホワイト、ロニー・ウォーカー四世、デジャンテ・マレー。ベテランのデマー・デローザンがすべてを団結させた。実際、ポポビッチHCは、チーム在籍期間が長いベテランのリーダー、パティ・ミルズですら、来季に向けて温存したいからとベンチに座らせたのだ。
123-105で勝利した11日(同12日)のヒューストン・ロケッツ戦で、試合後にポポビッチHCは「ウチは3人のスターターが不在だ。だが、パティを座らせると決めた。現実的にならなければいけないからということもある」と話した。
「これが始まる時に、ウチが勝つチャンスは大きくなかったと思う。今もそうだ。それが事実なら、成長して来季に向けて準備するために、あらゆることをする必要がある。スターターの3人がいないなら、パティを座らせることも道理にかなう。そして、大きく成長できた。我々はそれにワクワクしている。どうなろうと、ウィンウィンなんだ。我々はすでに、自分たちが成し遂げられると考えたことを成し遂げた。それこそが重要なんだ。その上で残れたら、それはさらなる楽しみさ」。
スパーズにとっては残念なことに、実際にはそうならなかった。13日(同14日)、コートに立つ前から、サンズとメンフィス・グリズリーズが彼らの希望を消し去ったからだ。ユタ・ジャズ戦は、スパーズの今季最終戦となった。
4. ジャック・ボーンとネッツ
ネッツはオーランドでの試合をこなすだけの健康な肉体なのか――ある時点では半信半疑だっただろう。スターのケビン・デュラントとカイリー・アービングが不在。スペンサー・ディンウィディーとディアンドレ・ジョーダン、トーリアン・プリンス、ウィルソン・チャンドラー、新人ニコラス・クラクストンも、負傷やCOVID-19(新型コロナウイルス)のためにいなかった。それでも、ネッツはミルウォーキー・バックスやクリッパーズを倒すなどし、7位シードを確保している。
しかも、代役として契約したマイケル・ビーズリーまでも、新型コロナウイルスの検査で陽性となり、NBAバブルを去っていたのだ。
そのため、ウォルト・ディズニー・ワールドに来た時のネッツは、3月にジャック・ボーンHCがケニー・アトキンソンから引き継いだチームとは少し違って見えた。
ボーンHCは「バブルに向けた準備に関しては、少し2面的だった」と説明している。
「最初は、コーチングスタッフとして、選手たちに彼らが保てることを与えたかった。少し違う、リフレッシュボタンを押せるような、新しい何かだ。最初の計画は今とは違うように始まった。やっていく中で、チームが予定とは違うようになったからだ。そこで我々はスタッフと再び集まり、『どうやってこの選手たちが成功するのにベストの状態にできるだろうか?』と話した。それで、いるのがキャリス(ルバート)やJA(ジャスティン・アンダーソン)、ジョー(ハリス)、TLC(ティモテイ・ルワウ・キャバロ)、ジャレット(アレン)といった選手たちと分かり、本当に合理化して、選手たちが自信をもってプレイできるようにしたんだ」。
ネッツの指揮を執るようになってから、ボーンHCは7勝2敗という成績でバブルでの最終戦を迎えた。ほかの多くの候補者たちとともに、フルタイムでの指揮も真剣に検討されていると言われる。
ボーンは情状酌量の余地がある環境下で仕事を得た。次は、「代理」の肩書を外す時だ。
5. ビール・ストリート・ブルース
3.5ゲーム差をつけてウェスタン・カンファレンス8位、グリズリーズは自信をもってNBAバブルにやって来た。2週間後、彼らはその座を失った。我々の予想外だ。グリズリーズはシーディングゲーム最初の4試合で敗れた。そのうちの3試合は、プレイオフを目指してグリズリーズを追っていたチームたちとの対戦だ。そして、シーディングゲームを2勝6敗で終えた。4日(同5日)、ジャレン・ジャクソンJr.が左半月板断裂でシーズン終了となったのは痛手だ。
それでも、グリズリーズは戦い、13日(同14日)の試合で出場停止のヤニス・アデトクンボを欠くバックスに勝利し、プレイイン・トーナメント進出を決めた。
6. バブルで苦しんだペリカンズ
若くて才能のあるロスター、そしてザイオン・ウィリアムソンというスター新人が健康とあり、ニューオーリンズ・ペリカンズもグリズリーズ同様、プレイオフ出場に向けて有利なチームのひとつと見られていた。だが、シーディングゲーム前半戦で1勝3敗だったペリカンズは、スパーズに敗れ、ブレイザーズが76ersに勝利し、9日(同10日)までに敗退が決定。その翌日、チームはアルビン・ジェントリーHCが「予防措置」とした理由で、ウィリアムソンとドリュー・ホリデーをメンバーから外し、11日(同12日)のサクラメント・キングス戦は106-112で敗れた。
再開シーズンでもっとウィリアムソンをプレイさせていれば、役立っていたはずだ。だが、ペリカンズは彼のプレイ時間を制限するという正しい動きを見せた。いずれにしても早期プレイオフ敗退が見込まれるのに、ウィリアムソンの輝かしいNBAでの未来を危険にさらす必要はない。
7. 王者はやっぱり王者
NBAシーズンが再開された時に、トロント・ラプターズが停止前と同じだったのは、それほどサプライズではないかもしれない。3月にCOVID-19がシーズンを停止した時、ラプターズは4連勝中だった。彼らはそれを続け、再開後の最初の3試合に勝利。そのうち2勝は、タイトルを競うロサンゼルス・レイカーズやマイアミ・ヒート相手の上質な白星だった。
76ersに勝利した12日(同13日)の試合前まで、ラプターズは100ポゼッションあたり99.5失点と、ディフェンシブレーティングがバブルでトップだった。
ラプターズに関してほかにサプライズがあるとしたら、それは2度のファイナルMVP受賞者カワイ・レナードが去ってからも、彼らが動じなかったことだ。
8. @NBABubbleLife
我々みんながフォローしているツイッターのアカウントを作成してくれたTravonne Edwards、Nick DePaula、Drew Ruiz、Wells Phillipsに感謝しよう。すでにフォロワーは13万人以上だ。彼らはNBAバブルの中にいる選手たちのソーシャルメディアのフィードを集め、楽しく、だがポジティブな経験を生み出してくれた。完璧に成功した。そこでは、通算得点歴代15位に浮上して試合のボールを受け取るカーメロ・アンソニーや、うたた寝をしているクリスタプス・ポルジンギス、ティーショットを放つカイル・クーズマなど、毎日誰かが違う何かをしているのを見ることができる。
9. レイカーズは死んだふり?
ウェストの首位だが、レイカーズはNBAバブルで3勝5敗という成績だ。最初の2試合でクリッパーズ、ラプターズと対戦したレイカーズが、厳しい競争に臨んだことは確かだろう。だが、3日(同4日)のジャズ戦に勝利し、トップシードの座をすでに確保していたことで、レイカーズがくつろいだのかどうかを考える必要はある。プレイオフで大事な物が懸かるようになったら、レイカーズがシンプルに元に戻れるのか、もだ。もちろん、彼らは大一番の経験が豊富なベテランのグループである。だが、10日(同11日)のデンバー・ナゲッツ戦で勝利する前まで、レイカーズはフィールドゴール成功率が41.1%と最下位だった。
試合後、チームがポストシーズンに向けて準備できているかを問われ、レブロン・ジェームズは「本来の自分たちのチームではないと思う。でも、そうなってみせる」と答えた。
「違う心構えが必要だ。でも、実際にその時になるまでは飛び込みたくない。大変なエネルギーや努力が必要だからね。相手がどこか分かったら、相手に集中し始める。でも、やりながら良い習慣を築いていくものだ。僕らには習慣がある。もしもプレイオフが明日始まるなら、僕らは準備できている。でも、精神的な面に関して言えば、対戦相手が分かるまで本当に相手に集中することはできない。プレイオフのバスケットボールは違うレベルなんだ。でも、僕らはシーズンを通じて習慣付けてきた。そしてプレイオフに向けて準備している。その時になったら準備を整えているさ」。
どうなるか、見てみよう。レギュラーシーズンの締めくくりとなった13日(同14日)のキングス戦では、136失点と1月20日(同21日)以来の失点を喫している。
10. バブルは機能
NBA再開に向けてオーランドに向かう前、一部チームのエグゼクティブや選手は、バブルの環境が有効なのか、静かながら懐疑的な目を向けていた。だからこそ、リーグが中断なく仕事をうまくやり遂げたのを見られたのは、多くの人にとってうれしいサプライズだ。
12日(同13日)、NBAは5日(同6日)の前回の検査以降、COVID-19の検査を受けた342選手のうち、陽性者はゼロだったと発表した。ただ、リーグは8月末までに家族や近しい友人をバブルに迎えることを認めて準備をしており、全員を安全に保つ挑戦は、より一層大変なものとなる。
原文:10 Bubble Surprises: Lillard's new level, shocking Suns headline seeding games by Michael C. Wright/NBA.com(抄訳)
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August 15, 2020 at 03:20PM
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