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日本のアニメを翻訳、海外に発信 ジェイク・ヤングさん - 朝日新聞デジタル

 香川県まんのう町在住の米国人の翻訳家・ジェイク・ヤングさん(36)は日本のアニメを20作品以上英語に翻訳し、海外にその魅力を発信している。翻訳の難しさや日本での暮らしについて聞いた。

 ――日本文化に興味を持ったきっかけは。

 地元のデトロイトは日本の自動車関連の企業があり、日本人の家族も多く住んでいます。僕が高校生のときに日本人の友人ができ、家に遊びに行くうちに日本の文化に親しむようになりました。大学では日本語を専攻しました。

 ――アニメは当時から見ていたのですか。

 大学入学前ごろから見始め、「カウボーイビバップ」や「エヴァンゲリオン」などにはまりました。背景の細部にまでこだわり、音楽の完成度も高い。物語も最後まで緻密(ちみつ)につくられているのが魅力です。

 ――京都に1年間留学したそうですね。

 20歳のときに初めて日本を旅行してもっと文化を知りたくなり、翌年、日本研究を目指す米国の大学生が集まる留学プログラムに参加しました。京都ではお寺や神社巡りもよくしましたね。大学卒業後は日本に移住し、三重県の小、中学校で英語の指導助手として2年間勤務しました。

 ――アニメの翻訳を始めたきっかけは。

 留学中に知り合った妻の実家があるまんのう町に10年ほど前に引っ越し、企業のサイトなどビジネス関係の翻訳をしていました。自身のホームページのプロフィルでアニメの翻訳もやってみたいと書いていたら、日本の作品を海外に配信する米国のアニメ配給会社の担当者が偶然それを見て、連絡が来たんです。

 ――アニメの翻訳の難しさはありますか。

 2016年から最初に取り組んだアニメ「ふらいんぐうぃっち」では主人公が青森の親戚の家で暮らす場面があり、なまりをどう表すか悩みましたね。米国の南部の方言をあてて表現しました。また英語は一人称がすべて「I(アイ)」ですが、日本語は「僕」「俺」など複数あり、ことばによってキャラクターの印象が異なります。言葉遣いを変えるなどして対応しています。だじゃれとかの冗談も難しいですね。

 ――動画のストリーミング配信が広がり、日本のアニメがより多くの人に見られるようになりました。

 僕が翻訳した作品は動画配信サービスやDVDを通じて英語圏の国々で見られています。日本のアニメが多くの人に見られるのはうれしい。僕もそうだったように、アニメを通じて日本の文化全体に興味をもってもらえたらいいです。

 ――まんのう町での暮らしはどうですか。

 お店も少なく、最初はびっくりしましたが、今では地域のちょうさ祭りにも参加し、すっかりなじんでいます。この仕事は、ネット環境さえあればどこからでも発信ができる。今は難しいですが、将来的には米国の家族と過ごす時間も増やしつつ、日本に住み続けたいです。(石川友恵)

     ◇

 ジェイク・ヤング 1984年、米ミシガン州デトロイト生まれ。ミシガン大卒。2008年に日本に移住。翻訳作品にはテレビアニメ「鬼灯の冷徹 第弐期その弐」など。新海誠監督のアニメ映画「天気の子」(19年)でも翻訳の一部を担った。ゲームや漫画の翻訳もしている。

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