■NY株式:NYダウ641ドル高、景気後退への懸念が緩和
米国株式市場は上昇。ダウ平均は641.47ドル高の30530.25ドル、ナスダックは270.95ポイント高の11069.30で取引を終了した。値ごろ感からの買いや海外市場の流れを受けて、寄り付き後、上昇。バイデン大統領が「景気後退は避けられる」との考えを示したため、景気後退への脅威も緩和し、終日堅調に推移した。セクター別では、特に、自動車・自動車部品やエネルギーが上昇。
シリアルなど製造する食品メーカーのケロッグ(K)は週末に会社組織を3分割し菓子事業、シリアル事業、植物由来の原料を用いた代替肉生産事業に分割し独立企業とし効率化を図る計画を発表し、買われた。検察のグーグルを運営するアルファベット(GOOG)は動画配信のネットフリックス(NFLX)と、広告事業で提携を打診したとの報道が好感され上昇。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はマスクCEOが値上げにもかかわらず需要が依然強いことを確認したため上昇した。また、電子署名のドキュサイン(DOCU)はスプリンガー最高経営責任者(CEO)が辞任を発表し、上昇。ディカウント小売りのターゲット(TGT)はCEOがNYエコノミッククラブでの講演で、消費に大きな不透明感があるとの懸念を表明も、下半期の強い業績見通しを再確認したため、大幅高となった。燃料会社のダイアモンドバックエナジー(FANG)は、役員会が株主還元策の拡大を承認したことが好感され、上昇した。航空会社のスピリット(SAVE)は、同業ジェットブルー(JBLU)が同社に対する買収価格を引上げたため上昇。一方、パーソナルケア製品メーカーのバス・アンド・ボディワークス(BBWI)はインフレ圧力が強まったほか、新型コロナパンデミックの特需の大幅後退で、売られた。
リッチモンド連銀バーキン総裁はインフレを弱める緊急性が高く、経済を損ねずに政策金利を可能な限り速く正常化させることが必要との考えを示した。同総裁は22年のFOMC投票権を持たない。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:日銀の大規模緩和持続観測で円は一段安
21日のニューヨーク外為市場でドル・円は、135円91銭まで弱含んだ後、136円70銭まで上昇し、136円68銭で引けた。米5月シカゴ連銀全米活動指数が予想外に低下したため、一時ドル買いが後退。しかし、米5月中古住宅販売件数が予想程悪化せず、さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が「7月も0.75%の利上げを支持する」との考えを示したほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「インフレ低下の緊急性が高い」とのタカ派発言を受け金利上昇に連れドル買いが強まった。また、日米金利差拡大観測に円売りにも拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.0566ドルから1.0519ドルまで反落し、1.0529ドルで引けた。ユーロ・円は、143円46銭から143円94銭へ上昇。欧日金利差拡大観測にユーロ買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.2294ドルから1.2248ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9684フランまで上昇後、0.9632フランまで反落した。
■NY原油:反発で109.52ドル、株高を意識した買いが入る
NY原油先物8月限は反発(NYMEX原油8月限終値:109.52 ↑1.53)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+1.53ドルの109.52ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは108.70ドル-111.16ドル。アジア市場の序盤に108.70ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて一時111.16ドルまで買われた。ただ、長期金利の上昇やドル高を警戒して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に109ドル台で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 32.85ドル +0.93ドル(+2.91%)
モルガン・スタンレー(MS) 74.63ドル +1.73ドル(+2.37%)
ゴールドマン・サックス(GS)284.81ドル +5.02ドル(+1.79%)
インテル(INTC) 37.73ドル +0.76ドル(+2.06%)
アップル(AAPL) 135.87ドル +4.31ドル(+3.28%)
アルファベット(GOOG) 2240.30ドル +82.99ドル(+3.85%)
メタ(META) 157.05ドル -6.69ドル(-4.09%)
キャタピラー(CAT) 196.37ドル +3.73ドル(+1.94%)
アルコア(AA) 50.08ドル +0.80ドル(+1.62%)
ウォルマート(WMT) 122.17ドル +3.88ドル(+3.28%)
《ST》
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