メルカリは、6月7日付で東証グロース市場から東証プライム市場に上場市場区分を変更した。
東京証券取引所(東証)は4月4日に新市場に再編し、以前の東証1部、2部、ジャスダック、マザーズの市場区分から、プライム、スタンダード、グロースの3市場に再編された。メルカリが移行するプライムは、「グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業」に向けた最上位の市場となる。4月の東証再編以降、市場変更の承認はメルカリが初となる。
メルカリ山田進太郎CEOは、プライムへの上場市場区分変更により、「さらなる社会的信用の獲得、国内外の知名度向上、取引先拡大、採用強化などにつなげ、一層強固な経営基盤とし、企業価値を高めていく。ただし、プライム市場への移行はあくまで通過点。メルカリのミッションである『世界的なマーケットプレイスを創る』に向けて、今後もGo Bold-大胆な挑戦を続ける」と市場区分変更の意義について説明した。
メルカリの日本での月間利用者数2,000万人以上、累計出品数は25億品、USでも毎月500万人以上が使っている。山田CEOは、メルカリ(JP)、メルカリ(US)、メルペイの3本柱を立ち上げる時期を経て、「次のフェーズに挑戦できる体制が整っている」と説明。日本事業では、事業者向けのEC化支援(メルカリShops)、物流効率化(メルロジ)、NFTや暗号資産を使った金融サービスなど、複数の新規事業を立ち上げてきたが、「今後も、価値交換に関わるシームレスなお客様体験を実現するサービスを行なう」と語った。また、「今後メルカリとして米国以外の第三国への進出も加速する」という。なお、どの国に参入するかは明らかにしていない。
今後の展開については、「フリマアプリを通じて、個人間のモノの循環を作り出し、エンパワーメントしてきた。しかし世の中にはまだ見出されていない“モノ”や“コト”、人の持つ可能性がたくさんある。これからは個人間のものの循環だけでなく、形のないサービスや時間、コンテンツなどの様々な循環を作り出す。あらゆるモノ・コト、人の可能性を引き出すサービスを作っていきたい。循環する価値は広がっている。メルカリShopsでは生産者や事業者がメルカリの中でお店を持ち価値の交換をできるようになった。メルペイでは信用が循環している。これらの循環はパートナーとの連携で実現したもの。今後も循環を広げていきたい」とし、埋もれていたコンテンツをNFTとして流通させるなど、外部のパートナーと協力しながらサービスを構築する考えを示し、「循環型社会の実現に必要不可欠なサービスになる」(山田CEO)。
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