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NY市場サマリー(6日)ドル指数20年ぶり高値、米株上昇 - ロイター (Reuters Japan)

[6日 ロイター] -

<為替> ドル指数が20年ぶり高値に上昇する一方、ユーロは20年ぶりの安値に急落した。エネルギー価格の上昇がユーロ圏経済に影を落とし、米国通貨の安全資産としての魅力が高まった。

ドル指数は0.498%上昇の107.04。一時は107.27の高値を付けた。ユーロ/ドルは0.8%安の1ユーロ=1.0184ドル。一時1%安の1.063ドルまで下落する場面があった。いずれも2002年12月以来の水準。ドル指数は年初来で12%上昇している。

クレディ・スイスのマクロトレーディング戦略のトップ、シャハブ・ジャリノス氏は、エネルギー価格が高く、米連邦準備理事会(FRB)が他の主要中央銀行より迅速に利上げを行っているため、ドルが強含みに推移していると述べた。同氏は「リスク回避の動きというよりも伝統的なマクロ要因がドル高を後押ししている」と指摘。「米国の高金利と米国に有利な交易の変化がドル高の持続性を高めている」とした。

FRBが6日に公表した6月14─15日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨への反応は乏しかった。

ユーロは対スイスフランでも下落し、スイス国立銀行(中央銀行)がスイスフランの対ユーロ上限を撤廃した15年以降の安値を更新。0.6%安の0.9879フランと7年ぶりの安値を付けた。

円は0.03%安の1ドル=135.92円。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.2%上昇し2万0409.69ドル。

<債券> FRBが午後に公表した6月のFOMC議事要旨に国債利回りは大きく反応しなかった。

FRBは6月のFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、1.50─1.75%とした。一度に75bpの大幅利上げを決定するのは1994年以来。議事要旨で、インフレ状況の悪化やFRBの対応能力への信頼喪失を懸念し、大幅利上げに踏み切ったことが明らかになった。

前日に3週間ぶりに逆転した2年債と10年債の利回りはこの日も逆転が解消せず、利回り格差はマイナス7ベーシスポイント(bp)。

2年債と5年債の利回り格差はマイナス5bp。前日に2020年2月以来初めて逆転していた。

10年債利回りは2.919%。一時は2.746%と、5月27日以来の低水準を付けた。BMOのリンゲン氏は、5月に付けた低水準(2.706%)を下回れば、2.5%台まで一段と低下する可能性があるとしている。

2年債利回りは2.583%。

市場の次の注目は、労働省が8日に発表する6月の雇用統計。この日発表の5月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が42万7000件減の1130万件と市場予想(1100万件)ほど落ち込まず、労働市場の逼迫が続いていることが示された。

<株式> 不安定な値動きとなった後、上昇して取引を終えた。午後に入り公表された6月のFOMC議事要旨からは、インフレ情勢や金融政策の道筋を巡り新たな手掛かりが示された。

FRBが公表した6月14─15日のFOMC議事要旨によると、インフレ状況の悪化やFRBの対応能力への信頼喪失を懸念し、大幅利上げに踏み切ったことが明らかになった。 また、7月下旬のFOMCで50bpか75bpの利上げが適切になる可能性が高いとの見方が示されたことも分かった。

議事要旨公表前の時点で投資家は7月も75bpの利上げを織り込んでいた。50bpと75bpの双方が検討対象と分かり、FRBが利上げによる景気への影響を認識していることが示された。

グレンミードのジェーソン・プライド氏は「投資家はFRBによる利上げのターミナルレートに注目しており、50bpか75bpという議論は(金利が)どこにたどり着くかを示唆する」と指摘。50bpならターミナルレートは3%、75bpなら3.25%か3.5%を示唆するとし、3.5%以上では景気後退リスクが約50%になるとの見方を示した。

議事要旨公表前は主要株価3指数が不安定な値動きとなった。その後も一時プラス圏とマイナス圏を出入りする場面が見られたが、堅調に上昇して取引を終えた。

S&Pの主要11セクターのうち8セクターが上昇。公益事業と情報技術 が主導した。一方、エネルギーは1.7%下落。景気後退への懸念から原油価格が12週間ぶり安値を付けたことが重しとなった。

個別銘柄ではウーバー・テクノロジーズとドアダッシュがそれぞれ4.5%安と7.4%安。アマゾン・ドット・コムが欧州の料理宅配大手ジャスト・イート・テイクアウェー・ドットコム傘下で苦境にあえぐ米同業グラブハブの株式2%を取得することで合意した。

電気自動車(EV)メーカーのリビアン・オートモーティブは、納車台数の増加を好感して10.4%高となった。

<金先物> 対ユーロでのドル上昇などを背景に、7営業日続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比27.40ドル(1.55%)安の1オンス=1736.50ドルだった。

米サプライ管理協会(ISM)が朝方発表した6月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)は、55.3と前月から0.6ポイント低下した。ただ市場予想(54.3)を上回り底堅さが確認されたことで、対ユーロでドルが上昇。ドル建て商品である金の割高感が意識され売りが膨らんだ。米長期金利の上昇も金利を生まない資産である金塊の弱材料となった。

<米原油先物> 景気先行きへの不安が世界的に強まる中で売り地合いが継続し、大幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比0.97ドル(0.97%)安の1バレル=98.53ドルと、中心限月清算値としては4月中旬以来約3カ月ぶりの低水準となった。9月物の清算値は1.54ドル安の94.98ドル。

各国の利上げに伴う景気減速への警戒感が台頭。エネルギー需要見通しにも懸念が強まり、軟調な基調が続いた。また、対ユーロでドル高が進行。ドル建てで取引される商品の割高感につながった。中国で新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、各地で感染防止措置が強化されており、世界経済の先行きにも影響するとの見方から売り材料視されたとの見方もあった。

ドル/円 NY終値 135.93/135.96

始値 135.38

高値 136.00

安値 134.96

ユーロ/ドル NY終値 1.0181/1.0185

始値 1.0194

高値 1.0201

安値 1.0163

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 95*04.00 3.1273%

前営業日終値 96*29.00 3.0330%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*16.00 2.9335%

前営業日終値 100*17.50 2.8110%

5年債(指標銘柄) 17時05分 101*07.75 2.9797%

前営業日終値 102*00.00 2.8170%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.25 2.9957%

前営業日終値 100*11.25 2.8160%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31037.68 +69.86 +0.23

前営業日終値 30967.82

ナスダック総合 11361.85 +39.61 +0.35

前営業日終値 11322.24

S&P総合500種 3845.08 +13.69 +0.36

前営業日終値 3831.39

COMEX金 8月限 1736.5 ‐27.4

前営業日終値 1763.9

COMEX銀 9月限 1915.9 +3.8

前営業日終値 1912.1

北海ブレント 9月限 100.69 ‐2.08

前営業日終値 102.77

米WTI先物 8月限 98.53 ‐0.97

前営業日終値 99.50

CRB商品指数 276.1310 ‐2.0337

前営業日終値 278.1647

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