野村ＨＤ「中核の日本市場で成長」、株関連強化－ホールセール部門長 - ブルームバーグ

野村ホールディングス（ＨＤ）のホールセール部門長を務めるクリストファー・ウィルコックス執行役が課題に掲げる一つは、日本での事業への投資を確実に行うことだ。

野村ＨＤのウィルコックス氏

Source: Source: Nomura Holdings Inc.

　　「野村について語られる時、国際事業に関する話に膨大な時間が費やされるようだが、野村の中核はあくまで国内市場であることを忘れてはいけない」。ウィルコックス氏はインタビューでこう強調し、「日本で成長しなければならない」と語った。

     海外からの日本企業への関心は高まっていると言い、グローバルな機関投資家への日本株に関連する投資機会の提供を強化する方針という。

      ウィルコックス氏は、この10年間でコーポレート・ガバナンス（企業統治）の観点から「日本市場はより投資しやすくなった」と指摘。さらに、ここ数年、投資家がアジアへ投資する際、中国などへの集中投資からより多様なポートフォリオの構築を考えているとして「日本にとっては非常に良いことだ」とも語った。

　　野村ＨＤの2022年３月期の収益における海外比率は４割超だったのに対し、税前 利益は米国や欧州で出た損失を日本での利益が補う形となった。

　　ジェフリーズ証券の伴英康アナリストは、銀行系証券がグローバルに投資銀行業務などを強化している中、野村ＨＤはホームマーケットの日本で一定以上の力を維持し、そこを軸に海外展開する必要があるとの見方を示す。

野村ＨＤの地域別税前損益の推移

出所：会社資料

　　28日に日本経済新聞社のイベントに出演した野村ＨＤの奥田健太郎社長は「国内でのしっかりとしたプラットフォームとシェアを持っている」とし、国内を基盤に「収益性も高く、グローバルに競争できる金融機関になりたい」と話した。

　　英国籍のウィルコックス氏はＪＰモルガン・アセット・マネジメントの最高経営責任者（ＣＥＯ）を務めたほか、シティグループに15年 在籍。2021年に野村ＨＤの米証券子会社トップに就任した後、昨年10月に野村ＨＤ初の外国籍の執行役となり、ホールセール部門長を務めている。　　

関連記事：

 

Adblock test (Why?)

from "市場" - Google ニュース https://ift.tt/TpuNrdw
via IFTTT

Bagikan Berita Ini