[22日 ロイター] - 情報分析会社シミラーウェブのデータによると、米マイクロソフトは同社の検索エンジン「Bing」に人工知能(AI)の開発を手がけるオープンAIの技術を統合したことが、市場で圧倒的なシェアを持つ米グーグルを猛追する起爆剤となっている。
マイクロソフトが2月7日にBingなどのサービスにAIを搭載して機能を強化すると発表して以降、Bingのサイト閲覧回数は3月20日までに15.8%増加。同じ期間中にグーグルのサイトの閲覧回数は約1%減少した。
こうした統計からは生成AIにおけるグーグルとの主導権争いでマイクロソフトが先行する初期的な兆候が読み取れる。AIを使って自動的に質問に答える対話型ソフト(チャットボット)「チャットGPT」を支える技術が、マイクロソフトのリードを後押しした。
今の展開から、1200億ドル規模の検索エンジン市場でマイクロソフトが大きくシェアを伸ばす、めったにない機会が生まれていることも浮き彫りになった。これまでこの市場は長い間グーグルが80%超のシェアを握ってきた。
DAダビッドソンのアナリスト、ジル・ルリア氏は、特に今後もグーグルが生成AIの統合で後れを取る状態が続けば、Bingの市場シェアが向こう数カ月にわたって増えるとの見通しを示した。
BingのAI機能が2月以降、世界中で大半のユーザーに利用できるようになったのに対して、グーグルは21日にAIを使った対話型ソフト「バード(Bard)」の一般公開を開始したばかり。
ルリア氏は「Bingの市場シェアはグーグルの1割未満に過ぎないので、仮にユーザーの1─2%を取り込んだだけでもBingとマイクロソフトにとっては大きな意味を持つ」と話した。
アプリ調査会社データ・ドット・aiによると、Bingアプリのダウンロード回数はAI統合後に世界で8倍に増加。同じ期間にグーグルの検索アプリのダウンロード回数は2%減少した。
それでもアナリストの間では、グーグルは初期の出遅れを克服し、主導権を維持する可能性があるとの声も聞かれる。グーグルには2000年代序盤、検索エンジン市場を当時支配していたヤフーを撃退した実績がある。
韓国のミラエ・アセット・セキュリティーズのアナリスト、ヨングジェイ・ジェオング氏は、ヤフーの撃退に一役買ったグーグルのアルゴリズムに言及。「グーグルのランキングアルゴリズムはライバル勢に対する競争上の優位性をもたらし得る」と語った。
from "市場" - Google ニュース https://ift.tt/sal6GLC
via IFTTT
Bagikan Berita Ini
0 Response to "焦点:検索エンジン市場、オープンAI導入のMSがグーグル猛追 - ロイター (Reuters Japan)"
Post a Comment