【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,500.68 △823.32 (6/24)
NASDAQ: 11,607.62 △375.43 (6/24)
1.概況
先週末の米国市場は短期的な戻りを期待した買いが入ったことや、米ミシガン大学消費者態度指数確報値での1年先と5年先の期待インフレ率が速報値から低下したことも好感され大幅続伸となりました。169ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに690ドル高余りまで上昇した後一旦伸び悩みましたが、その後も大きく押すことなく堅調に推移すると引けにかけて一段高となり結局823ドル高の31,500ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も375ポイント高の11,607ポイントとなっています。
2.経済指標等
6月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値は50.0と速報値から下方修正され統計開始以来で最低となり市場予想も下回りました。また、同指数での1年先の期待インフレ率が5.1%と速報値の5.4%から低下し、5年先の期待インフレ率も3.1%と速報値の3.3%から低下しています。一方で5月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比10.7%増の69万6000戸となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも素材とコミュニケーション・サービスが4%近く上昇し、金融と一般消費財・サービス、情報技術、資本財・サービスも3%以上上げています。
4.個別銘柄動向
米連邦準備理事会(FRB)がストレステストで全ての銀行が不況時にも最低限必要な自己資本を維持できるとの見解を示したことで金融株が高くウェルズ・ファーゴ(WFC)が7%を上回る上昇となり、ゴールドマン・サックス(GS)とモルガン・スタンレー(MS)も5%以上上げました。シティグループ(C)とJPモルガン・チェース(JPM)も3%前後の上昇となっています。
主力ハイテク株の上昇も目立ちフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が7%余り上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)と動画配信のネットフリックス(NFLX)も5%以上上昇しています。電気自動車のテスラ(TSLA)も4%を上回る上昇となり、アマゾン・ドット・コム(AMZN)とマイクロソフト(MSFT)も3%以上上げています。
半導体株も高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)が5%を超える上昇となり、クアルコム(QCOM)とマイクロン・テクノロジー(MU)も4%前後上げました。インテル(INTC)とテキサス・インスツルメンツ(TXN)も3%以上上昇しています。さらに物流大手のフェデックス(FDX)が2023年5月期通期の1株利益見通しが市場予想を上回ったことで6%を超える上昇となりました。一方でオンライン融資市場を提供するレンディングツリー(TREE)が5-7月期の業績見通しを下方修正したことで8%近く下げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.04%高い3.13%となりました。ドル円は135円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばし25日移動平均線(先週末時点で26,977円)や節目の27,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)
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