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この20年近くで世界の株式発行市場がこれほど低迷したことはない。投資環境がさえない状況にあってリスクを取ろうとする動きはほとんどない。
新規株式公開(IPO)と株式追加発行を合わせた調達額は今年これまでに1980億ドル(約26兆7100億円)と、1年前を70%下回る。この流れが続けば、上期として2005年以来の低水準となる。ブルームバーグのデータが示した。
現時点では売り手側の手控えを非難するのは難しい。IPOを実施するには、年初から2割値下がりしている株式市場で買い手を見つけなければならない。インフレ加速や中央銀行の積極的な利上げ、世界的なリセッション(景気後退)リスクでセンチメントは悪化している。
IPO活発化への期待感はしぼむ一方だ。米金融当局は15日、1994年以来となる0.75ポイントの大幅利上げに踏み切った。S&P500種株価指数は17日に反発したが、週間ベースでは続落となった。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の欧州・中東・アフリカ(EMEA)株式資本市場責任者、ジェームズ・パルマー氏は「比較的最近まで、質の高いIPOが9月には復活するというバランスの取れた期待があった」とした上で、「だがこの2週間の市場の出来事を踏まえると、期待の程度は見直されている」と分析した。
ボラティリティーや不確実性の高まりに加え、2021年に注目を浴びて上場した銘柄の一部のパフォーマンスがさえないことも、市場関係者を慎重にさせている。
原題:
Once-Hot Stock Offering Market Buckles Under Recession Risk(抜粋)
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