資生堂は男性化粧品で第2のブランド「サイドキック」を展開
男性化粧品がこれからの成長市場として注目を浴びている。化粧品市場全体がコロナ禍の影響で低迷し、先行きも人口減少を踏まえると大きな伸びが見込めない。しかし若年の男性を中心としたスキンケア需要増で同市場は2022年も前年比2%の成長が見込まれている。資生堂が男性化粧品で第2のブランド「サイドキック」を立ち上げる。サントリーウエルネス(東京都港区)をはじめ新規参入も相次いでおり、まさに群雄割拠の様相だ。(編集委員・井上雅太郎)
「中間の価格帯を攻める」。資生堂が展開する新ブランドの戦略だ。すでに高級ブランド「SHISEIDO MEN」を持つが、第2のブランドを立てることについて「男性化粧品がプレステージとマス(低価格帯)に二極化しており、その中間部分がなかった。これを取りにいく」(ブランド開発室)狙いだ。
サイドキックは10代から25歳までのZ世代をターゲットに巨大市場の中国で7月に発売する。日本では直営の東京・原宿店のみで6月に先行販売を開始したが、中国での販売動向を踏まえて日本やアジア各国での本格展開に備える。
新規参入も相次いでおり、サントリーウエルネスが男性用スキンケア商品「ヴァロン」で名乗りを上げた。飲料大手グループのノウハウを活用し、独自の「ウイスキー樽(たる)材エキス」やウーロン茶葉から抽出した高重合ポリフェノールを含む「ウーロン茶エキス」などを配合。40代以上をターゲットに展開する。
20年に男性化粧品「ムルク」で参入したのがアルファブル(東京都新宿区)だ。フェースパウダーやBBクリーム、化粧水などを取りそろえ「ネット通販での出荷実績は22年9月期に前期比で3倍に急増する見通し」(アルファブル)という。今夏にはリップクリームや美容液など4アイテムを拡充し、18商品をそろえる計画だ。
これ以外にも、プレミアアンチエイジング(東京都港区)や日本ファーマ(熊本市中央区)などが新規参入している。最近では男女を問わないジェンダーレスの化粧品ブランドも出てきた。
富士経済(東京都中央区)が公表した調査によれば、男性化粧品市場(シャンプーなど含む)の21年は前年比2・9%増の1550億円で、22年を同2・1%増の1583億円と見込む。若い男性を中心に伸長してきたスキンケア需要はコロナ禍でも堅調だった。マスク着用が生活の一部になったことで肌トラブルに悩むケースが増えているという。加えてテレワークやリモート会議が増えたことで、画面で自分の顔を見る機会も増え、スキンケア需要に拍車がかかった格好だ。
日刊工業新聞2022年7月5日
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