新興国市場に利回り追求の動きが17年ぶりのハイペースで戻ってきている。
世界の最貧国の一角が発行する国債の購入を投資家が進めている。JPモルガン・チェースのデータによると、投資適格級債との比較で、こうした国債のリスクプレミアムは2005年6月以来のハイペースで低下。パキスタンやガーナ、 ウクライナなど数カ月前までデフォルト(債務不履行)危機にあった国々が高利回り債の値上がりを主導している。
08年の金融危機以来となる激しい売りを受け、ハイイールド債の割安感が高まり、高格付け債に対するアンダーパフォーマンスは持続不可能なゆがみだと運用担当者らは今月以前から語っていたが、米連邦準備制度の積極的な金融引き締めに伴う米国債利回り上昇で、ハイイールド債は敬遠され続けていた。米利上げ ペース鈍化が見込まれる現在、投資家がようやく戻りつつある。
Yield-Hunting Is Back
Investors pile into some of the riskiest bonds in the world
Source: JPMorgan Chase & Co.
ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのシニアマルチアセットストラテジスト、ベン・ルク氏は「新興国市場の割安感のある高利回り債は、投資適格債と比べ魅力的に見える」と指摘。最近の石油など商品価格の回復は新興国の「キャッシュフローを増やし、短期的に国債デフォルトの可能性を後退させ得る」と述べた。
JPモルガンの指数によれば、新興国市場の高利回り国債の米国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は今月、15日までの間に108ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小。比較的高い格付けを得ている国債のスプレッド縮小は23bpに過ぎなかった。この結果、両者のスプレッド格差は85bp縮縮まり、米連邦準備制度が8回の利上げで政策金利を計200bp引き上げた05年以来の大きな月間縮小幅となっている。
原題: High-Yield Party Returns to Emerging Markets Too Cheap to Ignore (抜粋)
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