Search

新体制でも日銀しばらく動けず、市場機能より世論に配慮-門間元理事 - ブルームバーグ

元日本銀行理事で、みずほリサーチ&テクノロジーズの門間一夫エグゼクティブエコノミストは、日銀が18日の金融政策決定会合で緩和策の修正見送りを決めたことを踏まえ、次期総裁による新体制発足後もしばらくは政策修正に動けないとの見方を示した。

  門間氏は19日のインタビューで、今回の日銀の決定について、企業や家計で金利上昇への不安が芽生えており、「火に油を注ぐことはできないと判断した」と推察。4月8日に任期満了を迎える黒田東彦総裁退任後の新体制を展望しても、日銀は「市場機能が壊れたままでも、長期金利を上昇させるような修正はしばらくできない」と語った。

Failure to Hit Price Goal May Trigger BOJ Shift, Momma Says

門間一夫氏

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  門間氏は1月会合を前にニュースソクラのコラムで、イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)は役割を終えて弊害だけが目立つようになったと指摘。早ければ1月にも「YCCの撤廃を検討するのではないか」との見方を示していた。

日銀が政策修正との見方強まる、市場は来週も「ライブ」と身構え

  日銀は昨年12月の会合で、YCC政策における長期金利(10年国債利回り)の許容変動幅を従来の上下0.25%から同0.5%に拡大した。市場機能の改善が狙いと説明したが、事実上の利上げと受け止めた市場では追加修正観測が強まり、長期金利に上昇圧力がかかっていた。

  突然の緩和修正だったこともあり、日銀に対する市場の疑心暗鬼が広がる中で追加策を講じていたら「出口という市場の認識を増幅してしまう可能性があった」と指摘。12月の決定を受けて住宅ローン金利の動向が話題になるなど「この1カ月で世の中に金利上昇に対する不安が出てきた」とし、日銀は「長期金利が上昇するような措置は取りにくい。次の総裁も同じように考える」とみている。

  日銀がさらなる緩和修正に踏み切るには、長期金利の上限を0.5%に据え置くことが適切ではないとの世論が形成される必要があるという。現行政策の維持によって再び円安が大きく進行するなど、「世間からの批判が高まるような事態にならなければ、日銀は動きようがない」と語った。

(3段落目を追加して更新しました)

Adblock test (Why?)



from "市場" - Google ニュース https://ift.tt/NCX5b93
via IFTTT

Bagikan Berita Ini

Related Posts :

0 Response to "新体制でも日銀しばらく動けず、市場機能より世論に配慮-門間元理事 - ブルームバーグ"

Post a Comment

Powered by Blogger.