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かわいい子をうっかり危険な目にあわせたら - ASCII.jp

盛田 諒の「ほぼほぼ育児」 第47回

2020年06月19日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita) 編集● ASCII

 3歳児くんの保護者をしてます盛田諒ですこんにちは。先週から子どものいたましい話が続いてます。子どもと暮らすようになってから子どもの事件や事故のニュースを見かけるたび「もし自分がかわいい子をうっかり危険な目にあわせたら」とイメージしてゾッとするようになりました。

 先日も「在宅勤務の父親、長女送った車に2歳次女忘れる?…7時間後に気づくも死亡」というニュースを見たとき「これが自分だったら」と想像して背筋が冷えました。父親が8歳の長女を小学校に車で送った後、自宅で仕事をして長女を迎えに行ったとき、後部座席でぐったりしている2歳の次女に気づいた。次女は病院に運ばれたがまもなく死亡が確認されたというニュースです。

在宅勤務の父親、長女送った車に2歳次女忘れる?…7時間後に気づくも死亡
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200618-OYT1T50000/

 なぜ父親が次女に気づけなかったのか記事からはわかりませんでしたが、親がうっかり子どもを車に忘れてしまうことは意外にも珍しい話ではないらしく、アメリカでは「赤ちゃん忘れ症候群」という名前で研究もされているそうです。

子ども車内置き忘れは私にも!?:赤ちゃん忘れ症候群:記憶とヒューマンエラーの心理学
https://news.yahoo.co.jp/byline/usuimafumi/20190811-00137869/

 記事によると2017年にアメリカ・オレゴン州で、38歳看護師の母親が1歳9ヵ月の女の子を保育園に送り届けるのを忘れ、女の子が母親の勤める病院の駐車場で亡くなったという事故がありました。15年の不妊治療で生まれた子で、母親は逮捕後「自分も死なせてほしい」と言っていたそうです。

 もし自分が同じようにうっかり忘れたらと考えると、恐ろしいなんてものではなく取り返しのつかない気持ちになります。保育園に子を預けて仕事をしているとき、たまに「子はどうしたっけ、どこかに置いてきた?」とゾッとして「いや保育園だろしっかりしろ」と思いなおすことがあるんですよね。逆に、たとえば新型コロナの影響で保育園の登園を自粛していたことをうっかり忘れ、子どもに気づかず仕事をしていたらと想像すると、気がそわそわして落ち着かなくなってきます。

 話は変わりますが、最近ベビーシッター大手キッズラインに登録していた男性ベビーシッターが児童に性的虐待をした疑いで逮捕されたことを受け、同社が男性シッターに仕事を回さないようにしたというニュースもありました。対策が必要とはいえ、男性の性犯罪が多いと言ってもすべての男性が犯罪者というわけではなく、逆にどんな人でもまちがいを犯すことはあるんじゃないかと思います。むしろ人間はまちがいを犯すものだということを前提に考えたほうがいいのではと感じました。

 たとえば子どもの車内置き忘れなら、メーカーが対策技術を開発しています。北米日産では2019年型「ローグ」(日本でいう「エクストレイル」)に置き去り防止装置を搭載。走行前に後部ドアを開けた場合、走行終了時に後部ドアが開かなかったとき警告メッセージを表示したり、クラクションを鳴らす機能をつけているそうです。

日産 ローグ2019年モデル、子どもの車内置き去り防止を装備
https://resemom.jp/article/2018/09/20/46859.html

 ベビーシッターならカメラでベビーシッターの様子を記録する方法があります。アメリカでは防犯カメラがその名も「Nanny Cams(ベビーシッターカメラ)」と呼ばれて使われているそうです。最近では今年3月、アメリカの地方紙にベビーシッターの女性が生後9ヵ月の子どもに平手打ちをしている様子をとらえたカメラの映像が裁判で証拠として使われたという記事が載っていました。

Whitpain babysitter jailed for abuse in Nanny Cam case
https://www.pottsmerc.com/news/whitpain-babysitter-jailed-for-abuse-in-nanny-cam-case/article_a23ae5da-7042-11ea-b49e-7ffe875eae4a.html

 使われていたのはグーグルの「Nest Cam(日本未上陸)」。実はキッズラインも防犯対策に監視カメラ設置を挙げていて、セーフィー、プラネックス、パナソニックの3社をおすすめに選んでいます。ただしカメラの購入は利用者負担で、公園などに連れ出したときは意味がないので、アメリカの警官みたいにベビーシッターにボディカメラを装着してもらえるオプションがあったらいいのではとも思います。男性ベビーシッターの仕事をなくすよりましじゃないかと思うんですがどうでしょう。

 ただし機械は故障もするし欠陥もあります。そこでもう1つ頼りたいのは第三者の目。たとえば子どものことを忘れて仕事をしているとき、子どものことを知っている人が職場にいたら「下の子は保育園ですか?」とZoomごしに声をかけてくれたかもしれない。自治体がしている登下校の見守りのようなことがもっと気軽にできたらいいのかもしれない。自分自身、同僚とお互いの子どもについてもっと話してもいいのかもしれないと思いました。

 もちろん機械や他人に頼る前に子どもを見ている人がまちがいを犯さずにいることが大前提ではあるのですが、なんらか不幸な理由で子どもを危険にさらしてしまうことがないとは言いきれません。育児というのは子どもが生きていればそれで十分といいますが、「生かす」ということは最大の責任になる上に、とても繊細なバランスで成り立っているものなんだとあらためて感じます。

 私のように雑な保護者のもとで子が3歳まで無事でいたのは奇跡のようなもので、誰かが見守ってくれていたおかげとも思います。この記事を読んでくれたあなたもその一人ですね。どこかでお会いすることがあったら、お礼にかわいい子どものポートレート写真をたっぷりお見せしますので楽しみにしていてください。

 

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