
[12日 ロイター] -
<為替> 不安定な取引の中、ドルが主要通貨に対して上昇した。市場では13日の米消費者物価指数(CPI)のほか、14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が注目されている。
終盤の取引でドルは対円で0.8%高の137.71円。ドルは対スイスフランで0.2%、対豪ドルで0.7%、対ニュージーランドドルで0.5%、それぞれ上昇した。
ユーロは対ドルで横ばいの1.0535ドル。欧州中央銀行(ECB)が積極的な利上げを継続するとの見方から、ユーロは第4・四半期に入ってから約8%上昇している。
主要6通貨に対するドル指数は横ばいの105.1。ドル指数は9月下旬にピークを付けてから8%以上下落している。
クラリティFX(サンフランシスコ)のエグゼクティブディレクター、アモ・サホタ氏は「ドルはピークに達したと感じていた」としながらも、「ドルがここから直接下がるという意味ではない。これまでの高値ほどではないが、高止まりする可能性もある」と述べた。
13日発表の11月のCPI統計は、エネルギーと食品を除くコア指数が前年比6.1%上昇と、前月の6.3%上昇から鈍化すると予想されている。
フォレックス・ドットコムとシティ・インデックスのシニアマーケットアナリスト、ジョー・ペリー氏は「ドルが軟調になっているのは、市場でインフレ率の低下が予想されていることを示しているほか、米連邦準備理事会(FRB)は利上げペースを減速させるとのパウエル議長のメッセージが市場で織り込まれていることを示している」としている。
オフショア人民元は0.3%安の1ドル=6.996元。厳格な新型コロナウイルス抑制策の緩和で感染者数が急増する恐れがあるとの懸念が重しになった。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 13日に米CPI、14日にFOMCの結果発表を控え、国債利回りが上昇した。
FRBはこれまで4回連続で0.75%ポイントの利上げを実施したが、景気後退を招くことなく高インフレを抑制するため、13─14日のFOMCでは利上げ幅を0.50%ポイントに縮小すると予想されている。
このため、市場では13日に発表される11月のCPIに注目。11月のCPI統計は、総合指数が前年比7.3%上昇と、前月の7.7%から伸びが鈍化する予想。エネルギーと食品を除くコア指数は前年比6.1%上昇と、前月の6.3%上昇から鈍化すると予想されている。
MSCIはリサーチノートで、「FOMCとCPI統計で現在債券市場に広がっている好調さが試される」とし、「先行きはまだ不透明で、インフレがどの程度根強いか、インフレに対応するための金利政策がどの程度適切か、金融引き締めがどれだけの経済的損害をもたらすかに左右される」とした。
終盤の取引で10年債利回りは約5ベーシスポイント(bp)上昇の3.614%。
財務省が実施した320億ドルの0年債入札は最高落札利回りが3.625%と、入札前取引より3bp以上高かった。応札倍率は2.31倍。
ING米州地域リサーチ責任者、パドレイク・ガーベイ氏は「先週あたりまで見られていた国債市場の上昇が若干息切れしてきた可能性が示された」としている。
2年債利回りは7bp上昇の4.404%。
2年債と10年債の利回り格差はマイナス78.6bp。長短利回りが大きく逆転した状態が続いている。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> マイクロソフトやファイザーなどの上昇を支援材料に反発し、主要株価3指数は11月30日以来の大幅な上昇率となった。市場は13日発表のCPIや14日まで開くFOMCの結果を注視している。
マイクロソフトはロンドン証券取引所グループ(LSEG)の株式約4%を取得するとの発表を好感して2.89%上昇し、主要3指数を押し上げた。
S&P総合500種は10月と11月に力強い上昇を見せたが、12月は軟調なスタートとなり、週間の下落率が約3カ月ぶりの大きさとなった。
13日に発表される11月のCPI上昇率は前年比7.3%と10月の7.7%から鈍化が予想され、コア指数の伸びも10月の6.3%から6.1%への鈍化が見込まれている。
ケース・キャピタル・アドバイザーズのマネジングパートナー、ケン・ポルカリ氏は「予想の7.3%に対し、市場では6%台の可能性も織り込まれている。6%台となれば、少なくとも短期的に強材料になる」と述べた。
CPIが予想を下回れば、FRBによる今年の積極的な利上げが影響を及ぼしつつあるとの見方を裏付ける一助となる。13─14日のFOMCでは、利上げ幅を過去4会合の75bpから50bpに縮小すると広く予想されている。
この日の取引ではS&Pの主要11セクターが全てプラス圏で取引を終えた。
ワクチン事業の売上高見通しを示したファイザーは0.85%高となった。
新興電気自動車(EV)メーカーのリビアン・オートモーティブは6.16%安。欧州でのEVバン生産を巡るメルセデス・ベンツ・バンズとの合弁を中止すると明らかにした。
希少疾患用バイオ医薬品メーカーのホライゾン・セラピューティクスは、バイオ医薬品大手アムジェンによる買収提案を受けて15.49%急伸した。
クラウド型ソフトウエアのクーパ・ソフトウエアも26.67%高。プライベートエクイティ(PE)投資会社トーマ・ブラボーへの身売りで合意した。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 5営業日ぶりに反落した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前週末比18.40ドル(1.02%)安の1オンス=1792.30ドル。
この日は米長期金利の上昇を受け、対主要通貨でドル高が先行。ドル建てで取引される商品に割高感が生じ、序盤からマイナス圏で推移。CPIやFOMC声明発表などの重要イベントを前に、前週末までに5営業日続 伸した反動から短期筋の利益確定の売りが出たとの指摘もあった。
キトコのアナリスト、ジム・ワイコフ氏によると、金相場の下値支持線は1778.10ドルにあり、これを割り込めば1770ドルになるという。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 供給への懸念が広がり、7営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物は前週末清算値(終値に相当)比2.15ドル(3.03%)高の1バレル=73.17ドルだった。2月物は2.07ドル高の73.28ドル。
カナダのパイプライン運営会社TCエナジーは8日、カナダ産原油を米中西部の各製油所に輸送しているキーストーン・パイプラインで油漏れが発生し、米カンザス州の河川に流れ込んだため、稼働を停止したと発表した。稼働停止を受け、原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングでの供給量が減少するとみられており、米国内への供給動向に警戒感が高まっている。また、ロシアのプーチン大統領が9日、ウクライナ侵攻を非難する西側諸国がロシア産原油に上限価格を設ける追加制裁を発動したことに対し、原油の供給拒否や減産の可能性に言及したことも供給不安を高めた。
一方、中国政府は徹底的に新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ「ゼロコロナ」政策の大幅な見直しを加速。エネルギー消費大国である同国のエネルギー需要が回復するとの楽観的な見方が強まったことも、原油買いを後押しした。また前週末までに6営業日続落した反動から安値拾いの買い戻しが入ったことも相場を支えた。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 137.66/137.70
始値 136.80
高値 137.84
安値 136.79
ユーロ/ドル NY終値 1.0535/1.0538
始値 1.0564
高値 1.0579
安値 1.0512
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 107*22.00 3.5792%
前営業日終値 108*08.00 3.5500%
10年債(指標銘柄) 17時05分 104*06.50 3.6168%
前営業日終値 104*20.00 3.5670%
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*12.00 3.7911%
前営業日終値 100*17.00 3.7570%
2年債(指標銘柄) 17時04分 100*07.00 4.3817%
前営業日終値 100*10.13 4.3300%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 34005.04 +528.58 +1.58
前営業日終値 33476.46
ナスダック総合 11143.74 +139.12 +1.26
前営業日終値 11004.62
S&P総合500種 3990.56 +56.18 +1.43
前営業日終値 3934.38
COMEX金 2月限 1792.3 ‐18.4
前営業日終値 1810.7
COMEX銀 3月限 2340.3 ‐31.4
前営業日終値 2371.7
北海ブレント 2月限 77.99 +1.89
前営業日終値 76.10
米WTI先物 1月限 73.17 +2.15
前営業日終値 71.02
CRB商品指数 269.3685 +3.0926
前営業日終値 266.2759
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